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2011年11月17日 (木)

(木)はウィピルの試着体験も♪東京家政大学博物館 グァテマラ民族衣装―いろ・もよう・かたちの発見― へ出かけてまいりました ②

   (木)はウィピルの試着体験もさせていただける♪

東京家政大学博物館 グァテマラ民族衣装

( 開催中 ☆~11/25 http://www.tokyo-kasei.ac.jp/hakubutu/kikaku.html

の報告のつづきです。

【写真提供:東京家政大学博物館 様】

※ 会場内での撮影は、展示物保護のため、NGとなっています。

■A.民族衣装人形

Photo_3

村ごとに異なる独特の模様が伝えられ、その数は130種類以上。

その民族衣装を着た人形がずらりと並んでいます。

うわぁと、また思わず感嘆です。

こちらの人形は、ウィピル(女性の貫頭衣)やファハ(男女の帯)の模様からひだ

シンタ(頭飾り)に巻き込まれた髪、

ペラッヘ(万能布)にくるまれておんぶされた赤ちゃん・・・

見事なほどに、そのすみずみまで忠実に再現されています。

真っ白で大きな瞳もグァテマラの人々そのもの。

 「(本会で支援させていただいている)ソロラの人形はどこだろう?

 あっ、あった! 後ろの右端。男の人の民族衣装だ。」

Photo_7

私もよく見たくて、正面~右横~左横~下からと、へばりつくようにして見ていたのですが、

思わず見入って近づきすぎて、展示ガラスにゴンッとぶつかっていた方もいらっしゃいました。

わかります。本当に夢中で見てしまいますよね。

こちらの人形は、グァテマラの三姉妹による作品を収集されたのだそうです。

背景に展示された写真も、見事です

中米一深いアティトラン湖の深い青と、二度塗り三度塗りしたような真っ青な空

湖畔の村の坂道、実りの季節をむかえたとうもろこし畑・・・

ポスターになりそうな素敵な写真に目をみはります。

 「また、行きたいなぁ」

思わず、つぶやいてしまいます。

こちらの写真は、学芸員の湯川さんたちが撮られてきたそうです。

学芸員さんとは、まさに“学”ד芸”をあわせもつ多才な方たちなのですね。

Photo_10

人形は、他のコーナーのあちらこちらにも展示されています。Photo_12民族衣装の実物、実際に着ているマヤの方の写真などとも組み合わせされたりと。そこかしこに、様々に工夫がされた展示で、とても楽しませてもらえます

■D.もよう

こちらでは、織模様について知ることができます。

民族衣装に織り込まれているのは、鳥、花、とうもろこし・・・身近なものから

マヤの時代から伝わる神話や伝承、天体をシンボル化したものがあること。

ジグザグなどの幾何学模様にも意味があり、村ごとに伝えられてきたこと。

今は、その意味が忘れられ、模様だけが伝わっているケースも多い

ということ、などが、模様の実物や図とともに解説されています。

まるで、古代マヤの絵文書のようです。

グァテマラの民族衣装を 「生きている文化遺産」 という

児嶋英雄先生の言葉 (出典:「五色の燦き」編集:東京家政大学博物館)

昨年、訪れたサン・ファン・ラ・ラグーナ村の女性たちの話

 「私のお誕生日を、マヤ文字で織り込んでいるの」

 「ここには、スペインから独立した日を入れてあるのよ」

カラフルな模様が、実は重い歴史を物語っていることに驚かされた話も思い出します。

■H.織り・構成

Photo

一枚構成、二枚構成、三枚構成のウィピルについて

それぞれのはぎ方や縫い合わせ方などが詳しく解説されています。

さすが、東京家政大学の博物館だあなぁ、と敬服させられる展示のひとつです。

グァテマラの民族衣装を見ると

その手のこんだ織り柄や、鮮やかな色の組み合わせが強く心に残り

さぞや複雑な凝ったものなのだろう・・・

という印象をもたれる方もいらっしゃると思うのですが(私がそうでした)

仕立て自体は、ごくごくシンプルなことがよく分かります。

二枚の布をつなぎ、真ん中に穴をあけ、脇を縫い合わせる。

1500年以上前の人々も、このシンプルなカタチを身にまとい暮らしていたんだ

と、その様子をボワ~ンと頭に思い浮かべさせてくれる展示のひとつでもあります。

◆◇ イベントもあるそうです 

 グァテマラの民族衣装を着てみよう 

  * 企画展開催中の毎週 木曜日   13:00 ~ 15:00

  * 申し込み不要・参加費無料

Photo_2

こちらの民族衣装を試着させていただけるそう。

民族衣装は、青年海外協力隊OBで本会会員でもいらっしゃるⅠさんが寄贈されたと伺いました。

いいですね

人のつながりと、アイデアもいっぱいの展示会。

さらに、試着のコーナーでは、

事務長の太田様から、ハッとするような素敵なエピソードも伺いました。

「民族衣装を試着された方に90歳のおじいさんがいらっしゃって、その時の一言が素敵だったんですよ。

『90歳になっても新しいことを体験できるんだね』

って」 

いいお話まで、ありがとうございます。

こんな素敵で面白い、もちろん勉強にもなる 東京家政大学博物館 グァテマラ民族衣装 へ、ぜひ、足を運ばれてみてください

(つづく)

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コメント

そうですね!ありがとうございます。

素敵なコメントを発してくれた90歳のおじい様
それを私どもに紹介してくださった事務長の太田様
その記事をまた素敵だとコメントくださるhanaさん

笑顔が伝染するように、水面に落ちたしずくの輪のごとく、素敵な感情が広がっていく光景が浮かびました♪

皆さんのようにみずみずしい感性をいつまでも持っていられるよう、私も私なりにガンバリたいと思います。

投稿: 日本スタッフ 山内 | 2011年11月28日 (月) 23時15分

報告楽しく読ませてもらいました。
90歳のおじいさんの言葉素敵ですね♪
本当に!そのためにみんな、何かをがんばってるのかも知れない…と思わされました。

投稿: hana | 2011年11月17日 (木) 03時14分

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