東京家政大学博物館 グァテマラ民族衣装―いろ・もよう・かたちの発見― へ出かけてまいりました ③
多くの方で賑わっていた「東京家政大学博物館 グァテマラ民族衣装 ―いろ・もよう・かたちの発見―」へ出かけてまいりました報告の3回目です。
(こちらの展示会は、終了しています。会期:2011.10.20~同.11.25)
前2回のブログでは、民族衣装に関するいろ・もようなどのコーナーについて書かせていただきましたが、実は、学芸員の湯川さんが真っ先に案内してくださったのは、K.変化・現状のコーナーでした。
展示会場がA~Kと11のコーナーで編成されていましたので
「展示順序とは逆になってしまうのですが」
とおっしゃいながら
「青い空の会のパンフレットと、白石さん(本会代表)のパネルが展示されていますので」
と案内してくださったのです。
「今回、展示会に協力いただいた方の中から3人の方に『グァテマラに魅せられた日本人』というタイトルで記事を書いていただきパネルとして展示させていただいています」
という説明をいただきながら目にしたのが、こちらです↓↓↓
【 写真提供:東京家政大学博物館 様 】
■K.変化・現状
(民族衣装のいろ、もようや着装の変化や現状の展示とともにグァテマラに魅せられた日本人がのパネルが展示。ここへ青い空の会のパンフレットも設置してくださっていました。)
青い空の会のパンフレットは、独立した展示デスクの上のパンフレットスタンドに、堂々と置いていただいていました。
デスクの上には、来場された方がすぐに見られるようにパンフレットの見本をクリアケースに入れて置いてくださってもいて、丁寧に扱ってくださっている様子に感激いたしました。
展示会には、大学の授業やウォーキングのツアーなどで大人数での見学もあったそうですが、そのような中、並べるパンフレットの数も調整してくださっていたそうです。
東京家政大学博物館スタッフの皆様のきめ細かいご配慮に、あらためてお礼申し上げますm(_ _)m。
白石のパネルは模造紙1枚分、それよりも大きかったでしょうか。
パネルの大きさを画用紙くらいに想像していた私は、これにも驚き&感激させられました。
グァテマラに魅せられた日本人
というタイトルの下、展示されたパネルには
グァテマラ政府観光省公認ガイド/青い空の会代表
白石光代 SHIRAISHI Mitsuyo
とプリントされ、白石のプロフィール の後に
Q.1 グァテマラを初めて訪れたのは?
Q.2 現在の活動内容について
Q.3 今後の展望を聞かせてください
Q.4 グァテマラの魅力とは?
という項目が、ソロラの子どもたちと撮った写真とともに続いていました。
項目に対するA.=記事の中には、白石個人についての記述もありますが、皆様にご支援いただいている青い空の会の“これまで”と“これから”についても多くふれていて・・・
私は、あぁ、この内容も、民族衣装の展示の様子とともに、支援者の皆様へ伝えさせていただきけたら、と思いました。
そして、この旨を同博物館へ伺ったところ、快く了承してくださりました。
あらためて東京家政大学博物館の皆様へ感謝しつつ、転載させていただきます。
-----------------------------------------------------------------------
Q.1 グァテマラを初めて訪れたのは?
1999年7月、国際協力機構、青年海外協力隊のボランティアとしてグァテマラを訪れたのが最初です。アンティグア・グァテマラで、1か月ほどスペイン語研修を受け、その後ソロラ県ソロラ市にある農牧食糧省管轄の農業中学校へ。
学校に着いたとたん、人なつっこく好奇心旺盛な生徒たち、おしゃべりで世話好きな先生、職員の人たちに囲まれ、異文化に戸惑うこともなく(暇もなく?)、グァテマラ、ソロラの暮らしに馴染んでいくことができました。花卉(花作り)を教えるのが仕事でしたので、生徒たちと毎日花の手入れをしながら過ごし、あっという間にモレーナ(こちらの人の肌色)になっていました。
その当時の生徒たちは、今では第一線で活躍するインヘニエロ(農業技術者)、先生、店の経営者、よちよち歩きの子どもたちの優しいママなどになっています。ここで築くことができた絆が現在にまで続いており、私の生活の基盤となっています。このような機会を得られたことを心から感謝しています。
Q.2 現在の活動内容について
グァテマラ観光省認定の観光ガイドとしての仕事で、月の半分はグァテマラを中心に中米を旅しています。それ以外は、ソロラ県のソロラ市で子どもたち、女の子たちと過ごす毎日です。
2004年ソロラで子どもたちの就学支援を目指し「青い空の会」を立ち上げました。小学校の就学率は90%以上と高いのに対し、修了率は50%以下。様々な理由で学校を続けられない子どもたちを目のあたりにし、何かできることがあるはず、と始めた活動です。様々な方のご協力のもと成長を続け、現在は3つの小学校、合計66人の子どもたちを支援させて頂いています。
その後、小学校を卒業しても中学校へは進めず、その上働く場所もない女の子たちがたくさんいることに気付き、2007年、彼女たちの生活自立支援活動を立ち上げました。グァテマラの誇る民族衣装を使ったカードや、民芸品作りをしています。彼女たち自身も「仕事」ととらえてくれるようになり、こちらも少しずつですが前進しています。
Q.3 今後の展望を聞かせてください
「青い空の会」設立から8年がたち、支援させて頂く学校や、子どもたちが増えれば増えるだけ多くの課題が見えてきます。
設立当初から掲げている「子どもたちの顔がいつでもちゃんと見えていること。支援者の方の声が一人一人に届くこと」の心を大切に歩いていきたいと思っています。
自分たちが年をとっても続けていくことのできる支援でありたい。そのための地盤作りを現在進めています。子どもたちがいつでも訪ねることのできる場所作り。民芸品の製作を自分たちで運営していけるようなシステム。また、今後これらの活動を継いでくれる人材の育成など。会を大きくすることよりも、強くしっかりと根付くような活動を目指しています。
昨今の経済発達におされ、めまぐるしく変りつつあるグァテマラですが、私たちはその中で変わらない強さと優しさを持った存在であり続けたいと願っています。
Q.4 グァテマラの魅力とは?
多文化、多言語、他民族の国グァテマラが、ここに住む人々が持つ様々な顔が、私を惹きつけてやみません。
ガイドの仕事からソロラへ戻ると、「お帰り」と言って、ギュッと抱きしめてくれる友だち。「光代~」と叫びながらかけ寄り、頬にチュッとしてくれる子どもたち。目が合うとにっこり微笑んで挨拶をしてくれる人々。照れくさそうに、でも大きな澄んだ瞳でじっと見つめてくれる子どもたち。人を受け入れてくれる心の深さ、居心地のいいあったかさ。これがグァテマラに私が居続ける魅力なのだと思います。
【転載:東京家政大学博物館様 企画展「グァテマラ民族衣装 -いろ・もよう・かたちの発見-」より】
-----------------------------------------------------------------------
グァテマラに魅せられた日本人で、展示されていた他のお二人は、どなただったのか、気なる方も多いと思います。そのお二人とは・・・
■児嶋英雄 KOJIMA Hideo 氏 / マヤ文明研究者染色家
■羽幹昌弘 UMOTO Masahiro 氏 / 写真家
それぞれ、グァテマラに40年以上暮らされ研究に取りくみつづけていらっしゃる、35年間グァテマラを撮りつづけていらっしゃる、まさにグァテマラについての第一人者の方々です。
このお二人の大家とともに白石が青い空の会が展示いただいていたなんて!
それを会場で初めて知った私は、びっくり、恐縮しながらも、 誇らしく、嬉しくなりました。
(パネルの前を何回も行き来しては、ニマニマしていたと思います。)
大家のお二人も グアテマラの魅力を語られていました。
率直なお二人の言葉は、グァテマラの魅力をあらためて考え、味わわせていただけるものでしたので伝えさせていただきます。
(こちらは転載ではなく、私のメモによるものです。)
<児嶋氏>
グァテマラには世界に誇れるものが少なくとも3つある
常春の国であること
古代マヤ文明の中心であること
マヤの末裔たちによって作り出される織物と民族衣装の宝庫であること
<羽幹氏>
土地の波動がよいこと
穏やかな気候、ゆったりとした時間の流れが自分にあっている
穢れのないグァテマラは、高度経済成長期以前の日本のあり方にも通じるものがあるのでは
湯川さんから
「来場者からのアンケートで、一番良かったコーナーを聞くと、この変化・現状が多いのですよ」
と伺いました。
このコーナーでは、グァテマラの人々の温かな性格や土地の穏やかな空気が、グァテマラをよく知る人たちの生の言葉で語られていたので、グァテマラの魅力がより伝わりやすかったからでしょうか?
皆様とグァテマラとの出会いは、様々なことと思います。
コーヒーの銘柄、テレビの遺跡特集、好きな織物がグァテマラだった、知人から聞いて・・・。
いつか訪れてみたいと考えている方もいらっしゃれば、実際に旅行された方、住んでいらした方もいらっしゃることでしょう。
そんな皆様それぞれにとって、グァテマラの魅力と何ですか?
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント